武川建築設計事務所

飛騨金山へ

2023.04.23更新

昨日は下呂市でのプロジェクトの最終調整。連休明けからとうとう着工です。

時間があったので飛騨金山の方を回ってきました。
飛騨金山は岩屋ダムがあるところといえばわかる方はわかるかも。

一つ目は謎めいた巨石群。

目の前に現れた瞬間、その巨大な質量の圧を感じます。

縄文時代の遺跡とのことですが、自然にその場所にあったわけではなく、人為的に作られたものだということに驚かされます。
というのも、2000年に発見されたのちの研究でその配置が太陽暦を観測できるようになっていることが分かったとのこと。
遺跡はソールズベリーのストーンヘンジやギザのピラミッドと同じ年代のものなので、日本の縄文時代でもすでに太陽暦を正確に使用していたというのは驚きでした。ただの石ですがここまでの大きさのものが集まると原初的な力強さを感じずにはいられません。アニミズムの対象としてのものだったのでしょうか。

もう一つは東林寺という浄土真宗のお寺。

たまたま出会った散歩中の方との立ち話でこのお寺のことを伺い、寄ってきました。

立派な鐘楼門から、山々を背景に構えた本堂がとても美しいお寺でした。境内もとてもきれいに整えられていて、大切に守られてきた場所だと感じさせます。本堂の格天井に描かれた112枚の絵がとても有名だと後で知りました。今度また見に行こう。

気になったのが、境内に点在する石彫たちです。

かなり素の形に近い佇まいなので見落としそうになりますが、最近彫刻作品に触れる機会が多かったわたくしの美のレーダーにはビンビン反応しました。

お寺の方に伺ったところやはりこのお寺の親族でもある彫刻作家の藤原信(Makoto Fujiwara)さんの作品とのこと。藤原さんは若くしてすぐドイツに渡り、50年以上作家活動をされていたとのことです。残念ながら数年前に亡くなられ、その作品のごくわずかがここに飾られているということです。

藤原さんも先の巨石群からはインスピレーションを受けたというお話も伺いました。
縄文から現代まで、なにか脈々と続いてきた縁のようなものを感じずにはいられません・・

地元ではあるのですがこれまで全く知らなかったことが恥ずかしいくらい良い体験ができました。いろんな縁に感謝です。

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