武川建築設計事務所

奥田洞の家、地鎮祭。

2023.07.20更新

おととしくらいから計画が始まった地元の友人の家がついに地鎮祭を迎えました。

良い天気に恵まれましたが、とにかく日差しが強くて立っているだけで汗がとめどなく流れます。ただ東京の暑さと違って日陰にさえ入ればわりと風が心地よく、夏特有の深い緑のにおいに癒されます。ご家族だけの小さな祭事が厳かに行われましたが、無邪気さを抑えられない息子ちゃんのそぶりもまた完成した家で走り回る姿を思わせてくれます。

友人であるご主人は新酒の季節に酒蔵の軒先に飾られる「杉玉」造りの職人でもあり、作業やワークショップが行える広い土間空間がある住まいを計画しています。また自分でなんでも作ってしまうご主人が時間をかけて手を入れられるように、内外の素材は共に地元の杉や桧を使いできる限り簡素な空間構成にしています。

施工を担当してくれる株式会社FURUTAの社長も同級生で、1979年生まれトリオでの楽しいプロジェクトです。

話は変わりますが地元の地名、表現がその地域をそのまま表していて面白いです。ここ「奥田洞」は町からかなり奥まったとこにある田んぼ。洞は集落の意味合いがあるようです。ほかには「高洞」「大洞」「桜洞」、飛騨川をはさんで東西にある「東上田」「西上田」、小さい川付沿いの「小川」、竹林が多かったであろう「竹原」などなど。わたくしが生まれた場所はシンプルに「森」です。ほかの地域でも地名の名づけはこんな感じでしょうか。

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